報道されなかった阪神・淡路大震災

平成7年1月17日 阪神・淡路大震災

多くの方が亡くなり、街にも人々の心にも
深く大きな傷が残りました。

その傷跡は癒える事は難しいのかもしれません。

神戸を中心に全国各地で公演をし
数々の賞を受賞されていますウィメンズネットこうべ代表の正井礼子さんをお招きし
東海沖地震にもっと備えや心構えを、ということで
「報道されなかった真実」を1時間にわたり講演していただきました。

地震

1.震災で女性が1000人多くなくなったー浮き彫りになった女性問題
2.震災後「女性支援ネットワーク」をたちあげて
3.避難所がかかえる問題ー女性が運営に参画していなかった
4.「女性のための電話相談」から見えたこと
5.災害時における女性と子供への暴力ーDV、性暴力
6.防災や復興対策に女性の参画を!ー意志決定の場に女性を
7.防災は日常的な取り組みからー女性が結婚してもしなくても一人でも安心して暮らせる社会

正井さんは淡々と話を続けました。

TVでは報道されない現場の状況が
言われれば分かるけど、事前に把握できない事ばかりでした。

・避難所で生活するものの子供が泣くので寒風の吹く外や半壊の家で女性と子供が暮す
・汚く臭いトイレに行く回数を減らすために食事・水分摂取を減らす
・暗くて怖いトイレに子供が行きたがらない

物資を配布する事を1番に考えたが
アンケートを先にとるべきだった・・と当時を振り返る正井さん。

運営に男性しかいないため
女性のためのルール作り、必要物資や必要な場所の確保などなど
色々な所で女性、子供の悲鳴があがったそうです。

そして震災後、パートを中心に10万人の女性が解雇。

被災すると自立支援金が大体100万円程度がおりるのですが
世帯主が転勤等で別居しており、世帯主が被災していない場合
残っている家族や持ち家が被災しても自立支援金は一切おりないそうです。
正井さんも地震の後、初めて知ったそうです。

・妊婦や乳幼児への配慮は無し
・妊婦さんの定期検診が再開したのも半年後

震災のショックで早産や死産が多くなったそうです。
未熟児が産まれると保健婦さんが家へ来るはずなのですが
被災地へ行っている為、誰も往診に来てはくれなかったそうです。

ヘルパーに育児支援を頼んだが制度に融通が利かなかったとの事。

・配給はカップラーメン・あんぱんばかり
・だんだん並んで配給を貰うのが惨めになった

ちょこっと簡単な食事を作って食べたくても
教育委員会は調理室の鍵も渡してくれず何も出来なかったそうです。

洗濯ボランティアを行ったそうです。
一軒が一軒の洗濯を請け負う。
しかし数が多くて手におえず洗濯機250台を寄付したが
汚水・電気代を理由に引き取り手がみつかるまでにも時間がかかったそうです。

下着も変えれないという悲惨な中
ナプキンを1日中付けっ放しにする人が増加
ガン胃炎、膣炎症が増加した。

避難所となったらそこは生活の場
なのに上からは「ここは家じゃない、学校だ」と言われたそうです。

・学校に避難した高齢者が被災後に1000人死亡(老人フォームへ入った老人は死亡無し)
・トイレ2、3時間待ち(15分くらいが限界=2、3人の列)
・トイレの男女の仕切り無し
・生理用ナプキン33万3000枚を花王が支給したが現場で配られたのは1日用に1枚のみ
・4ヶ月が経ってもプライベートは一切無し
・夜も体育館の電気はつけっ放し(性問題)
・男が出勤した日中、女・子供に被害が重なった
・寝たり生活したりする場は男女で分けるべき
・DV1.5倍に増えた
・トラウマ25%増えた

そして「被災者」と言っても海外と日本ではその後に大きな差が出たそうです。
アメリカ、カトリーヌで被災し性被害にあった少女達が5年しか経っていないのに
自分達の体験を劇にして全米を回っているという。
その資金は大女優達が出資している。

日本では忘れた方がいい、無かったことにした方がいいとする傾向が多いそうです。
しかし性被害は早いうちに信頼できる人に話すことが重要。
自分を責める人が多いため、早い段階で心のケアが必要。

・お母さんの心

旦那と傷を・思いを共有できない夫婦は非常に不安定となった。
40過ぎたら業務連絡しかしていない夫婦は被災した時に本当にもろい。
気持ちを共有してくださいとの事です。

・二次受傷

支援している側でも自殺が多発した。
ボランティアのバックアップ(心のケア)も同時に必要となる。

・夜のトイレに向かう道中で草むらに引きずりこまれ強姦
・昼間、廃墟となった街を歩いていると半壊の家や施設に連れ込まれて強姦
・授乳中に視線を感じる
・着替えも出来ない

被災後は精神状態が混乱するため
有り得ない事が起こるそうです。

女性が運営に参画する事で男女で分けるべき所はしっかりと事前に計画しておける地域。
被害が起きてから老人をボランティアしようと思っても
前々からそこに信頼関係が無ければボランティアは出来ないので事前調査を。

食料だけ事前に用意しておいてあとは地震が起こったら避難所へ行けばいいや
と思っていた私は、正井さんの話しに愕然としました。

今は当たり前に自分の「自由」がありますが
それが全て奪われる、そしてそれが長期にわたって続くとなったら
自分はいつまで今と同じ精神状態でいられるだろうか。

考えさせられました。

そして法律や制度が現場にそぐわないのなら
やはり誰を頼りにするわけでもなく、自分で、家族で凌げる体制を作っておかなければいけません。

みなさんも、現場の声に耳を傾け
今後の自分の備えに役立てていただけたらと思います。


○ご参考
「災害と女性」情報ネットワーク

2009/07/24 17:16 | 地域COMMENT(0)TRACKBACK(1)  TOP

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